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ナウシカの「風の谷」はどこ? 宮崎駿監督作品の舞台を探して【海外編1】

『天空の城ラピュタ』ゴンドアの谷を発見!?

 『天空の城ラピュタ』(1986)は、天空に浮かぶ伝説の城ラピュタに運命を翻弄される少女と少年、そして欲望のままにラピュタの力や財宝を手にしようと企む人々を描く冒険活劇。

 地底深く潜った鉱山で働く少年パズーの目の前に、横たわった姿勢のまま少女シータが空から降りてくる。2人はともに孤児であり、天空の城ラピュタにかかわりがあった。パズーには、竜の巣と呼ばれる雲の切れ間からラピュタを見た父親が、誰にも信じてもらえず、詐欺師と呼ばれたまま亡くなり、その汚名を晴らすという使命があった。シータは、ラピュタ語で真の王を意味するトエル・ウルが入ったリュシータ・トエル・ウル・ラピュタという名と、飛行石のペンダントを持っていた。

 「ラピュタ」という名称は、ジョナサン・スウィフトの「ガリバー旅行記」の第三篇に空飛ぶ島の名として登場する。こちらも鉱石の力で飛ぶもので、きっと宮崎監督も幼いころに読んでいるはず。映画に登場するラピュタは、「ガリバー旅行記」の挿絵にも似ている。モデルではないかと言われるのは、フランスのノルマンディー地方にある要塞モン・サン=ミッシェルや、建物に根がからむデザインからカンボジアのベンメリア遺跡など。

フランスのノルマンディー地方にあるモン・サン=ミッシェル(PUNTOSTUDIOFOTO Lda/stock.adobe.com)

 ラピュタ以外の場所のモデルになったと言われるところも多数。どれも似ている場所にすぎないが、イギリスのウェールズ北部にあるカーナーヴォン城には、実際足を運んでいることから、なにかしら参考にしているのではないか。

ウェールズ北部にあるカーナーヴォン城(kadigin/PIXTA)

 最近では、ジョージアのコーカサス山脈とスヴァネティ山脈に挟まれた谷の村ウシュグリが話題になっている。シータが両親の遺した畑やヤクを育てながら住むゴンドアの谷に似ているというのだ。

ジョージアのウシュグリ村(upslim/stock.adobe.com)

 確かにシータの家として描かれたゴンドアの風景に似ている。同時に、風の谷にも似ていることを考えると、宮崎作品に出てくる風景は、監督自身が訪れた様々な場所が少しずつ活かされた風景であるのは間違いなさそうだ。

<次回【海外編2】は『魔女の宅急便』『紅の豚』『ハウルの動く城』をご紹介します!>