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【映画祭で食べよう】チーズフォンデュとチョコレート:アヌシー国際アニメーション映画祭・フランス

 年間4~5回海外映画祭に参加する筆者。どの映画祭に参加するか? 決め手となるのは美味しい食事。酒と料理が不味い地域の映画祭には、できるだけ行かないことにしている。

長期保存食品のチーズやサラミがおいしい

 世界最大級のアニメーション映画祭と称されるアヌシー国際アニメーション映画祭で、チーズ料理に舌鼓を打った。

アヌシー国際アニメーション映画祭では連夜、野外上映が行われる。アヌシー湖畔の公園ではお酒や料理を持ち寄って、ワイワイと楽しみながら鑑賞するのが初夏の風物詩(写真:中山治美)

 開催されるのは、フランス、オート=サヴォワの県庁所在地アヌシー。フランスと言ってもスイスやイタリアとも近いオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域に属し、冬はスキー客で賑わう街。つまり寒さが厳しいのでチーズやサラミといった長期保存可能な食品が充実しているのだ。

 アヌシーの旧市街で週2回行われる朝市には、自家製サラミやチーズに加え、地元の新鮮な野菜や焼き立てのバゲットも並ぶ。購入して自家製サンドウィッチを楽しむのもオススメだ。

市民の胃袋を支える朝市。新鮮な野菜や自家製サラミやチーズがおいしい(写真:中山治美)

アヌシーのサラミは種類が豊富。左はウサギ肉にアルマニャックが入ったもの。右はカンガルー肉。筆者は無難に、スモーク、くるみ入り、黒胡椒の3種類(3本で10ユーロ)を購入(写真:中山治美)

アヌシーに来てこの店を知らないのはもぐり

 名物はスイス同様チーズフォンデュやラクレット。なかでも超人気なのが旧市街にある 「Le Fereti(ル・フレッティ)」 。パリ育ちで、家族でよく冬にスキーをしに訪れていたという知人いわく「アヌシーに来ていてこの店を知らないなんてもぐり」とキッパリ。筆者は同店でチーズフォンデュの新たな世界を知りました。

旧市街にある「Le Freti」。カジュアルな服装でOK(写真:中山治美)

 この地域で提供されるチーズフォンデュは、オート=サヴォワ地方流で、使用するチーズも地元の長期熟成したボーフォールやトム・ド・サヴォワなど。そこに同じく地元オート=サヴォワの白ワインを投入する。

「Le Freti」の愛らしいメニュー。絵にもなっている大鍋は、店内にも飾られている(写真:中山治美)

 チーズと絡めるのは、日本のように野菜やソーセージ類ではなく、硬めのバゲットのみ。シンプルだけど、チーズフォンデュの方にいろいろ種類があって新鮮だ。

間違いのないおいしさ! トマト入りチーズフォンデュ

 せっかくなのでプレーン、トマト入り、オニオン入りの3種類をオーダー。

 筆者のお気に入りはトマト味。本場のチーズフォンデュは白ワインがたっぷり入っていて、酒好きの筆者ですら熱したアルコールがキツイと感じる時があるのだが、トマトの酸味が加わると俄然まろやかに。まっ、ピザと同じ組み合わせなので間違いのない味ですね。

「Le Freti」のチーズフォンデュ。他にきのこ入りなどもある(写真:中山治美)

 本当はラクレットも味わいたかったのだけどフォンデュでお腹いっぱい。さすが、寒い冬を乗り切る地域に根ざした高カロリー料理なのだ。

高級チョコで味わうアヌシーの余韻

 そうそう。今年、2018年のアヌシー国際アニメーション映画祭では、同じオーヴェルニュ=ローヌ=アルプ地域にある、リヨンのチョコレート店 「Richart(リシャール)」 とコラボレーションしたオリジナル・チョコ(9.9ユーロ)を販売。

アヌシー国際アニメーション映画祭とリヨンの名店 「Richart」とのコラボレーション・チョコレート。お土産に最適(写真:中山治美)

 マダガスカル産のオーガニック・カカオを64%使用しており、チョコが溶けてなくなった後も、口のなかにずっとカカオの余韻が残る、高級チョコの威力を嫌というほど味合うことができる逸品。帰国してからもチョコを一枚食べるたびに、アヌシーの思い出にとっぷり……。

 食が充実している映画祭はクセになるのだ。

アヌシー国際アニメーション映画祭 Festival International du Film d’Animation d’Annecy WEB
毎年6月にフランス、アヌシーで開かれるアニメーション映画祭。1960年にカンヌ国際映画祭から独立させる形で創設された世界最大規模のアニメーション映画祭。本映画祭の花形は短編映画で、日本から出品された山村浩二監督『頭山』(2003)、加藤久仁生監督『つみきのいえ』(2008)が、グランプリとなるアヌシー・クリスタル賞を受賞。長編部門でも宮崎駿監督『紅の豚』(1993)、高畑勲監督『平成狸合戦ぽんぽこ』(1995)、湯浅政明監督『夜明け告げるルーのうた』(2017)が最高賞となるクリスタル賞を受賞している。

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