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『カツベン!』ロケ地はあなたの町かも? ①大正時代の映画館を求めて津々浦々

 岐阜県下呂市では、2館の芝居小屋を使って撮影が行われました。冒頭で梅子(大人になってからは黒島結菜が演じる)と出会い、一緒に忍び込む「白雲座」(岐阜県下呂市門和佐2886)。明治23(1890)年の舞台開きで、廻り舞台のある国指定重要文化財だそうです。ちなみに俊太郎たちが忍び込む出入口としたトイレはセットだそう。よくできています。

俊太郎たちが忍び込む出入口とした「白雲座」のトイレはセット (c)2019 「カツベン!」製作委員会

 もうひとつは「鳳凰座」(岐阜県下呂市御厩野76)。ちゃんとした活動弁士に成れず、追われる身となった俊太郎が刑事に見つかる劇場として使われています。舞台開きはこちらも明治23(1890)年。同様に廻り舞台があり、重要有形民俗文化財となっています。どちらも年に一度「歌舞伎」が開催されているそう。開催日に合わせて出かけてみたいですね。

重要有形民俗文化財の「鳳凰座」 (c)2019 「カツベン!」製作委員会

 かつて俊太郎が憧れた弁士・山岡が所属し、大人になった俊太郎が活弁を披露する「靑木館」は、芝居小屋から転換した映画館。外観は東映京都撮影所、内部は福島市民家園(福島市上名倉字大石前地内(あづま総合運動公園内))に保存されている「旧広瀬座」で撮影されました。

「靑木館」前の街のベース(左)と外観(右)は東映京都撮影所  (c)2019 「カツベン!」製作委員会

「靑木館」内部は福島市民家園に保存されている「旧広瀬座」 (c)2019 「カツベン!」製作委員会

 「旧広瀬座」も国指定重要文化財。明治20(1887)年頃に建設されたと建物だそう。福島市民家園にはほかにもたくさんの民家が集められており、一周巡るとタイムトリップした気分になること請け合い! 古民家ファンにもお勧めのスポットです。

 「靑木館」の人気活動弁士や楽士を引き抜こうとする「タチバナ館」は、大正時代に建てられた最新設備の映画館という設定。外観はセット、内観は滋賀県犬上郡豊郷町にある「豊郷小学校旧校舎群」(豊郷町石畑518)の旧校舎講堂で撮影されました。

「豊郷小学校旧校舎群」は登録有形文化財(写真提供:Avanti Press)

 1937(昭和12)年に建設され、登録有形文化財に指定されている、この豊郷小学校旧校舎群は、アニメ『けいおん!』ファンには知らぬ人のいない建物。主人公らが通う桜が丘高校のモデルと言われており、現在も多くの“聖地巡礼者”を集めています。豊郷小学校旧校舎群では他にも、NHK連続テレビ小説『べっぴんさん』や実写映画『君の膵臓をたべたい』(2017)などの撮影も行われたそうです。

<②では福島・千葉・滋賀の『カツベン!』ロケ地を回ります>

『カツベン!』
監督:周防正行 出演:成田凌、黒島結菜、永瀬正敏、高良健吾、音尾琢真、竹中直人、渡辺えり、井上真央、小日向文世、竹野内豊 2019年12月13日(金)公開

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