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展示内容がガチすぎる!「上海電影博物館」にみなぎる“映画の都”のプライド

映画史を刻む展示品が山ほど!

 館内にはこのほかにも、上海&中国映画史を刻む展示品が「これでもか!」の勢いで並んでいます。ポスターなどの紙モノはもちろん、かつての映画会社が使っていたラジオや蓄音機、撮影用カメラ、大量のフィルム缶などなど。なかでも古いカメラやフィルム現像機などは、いまの日本でもかなかお目にかかれないでしょう。中国映画ファンのみならず、映画ファンなら一度は見ておきたいものですね。

年代別に並べられた映画撮影用カメラは機材マニア必見。背景と天井はフィルム保存用缶(撮影:goo映画編集部)

 衣装展示コーナーでは名作に登場した実物を展示。コン・リーが『上海ルージュ』(1995)で着用したチャイナドレスはかなりの美しさです。ウエストの細さにぜひ驚愕してください。このほか、効果音づくりや映画編集にチャレンジできるコーナーなどもあり、映画制作の過程を体験できます。

当時の実機と実物大人形でよみがえる40年代

 どこもかしこも気合が入りすぎた館内、ラストを飾るコーナーは等身大人形を使った撮影現場の再現です。作品は当時のスター俳優であるチャオ・タン(趙丹)がチョン・ジュンリー(鄭君里)監督とタッグを組んだ『烏鴉與麻雀』(1949)。チャオ・タンの等身大人形もなかなかの出来栄えです。また、置かれた機材はもちろん当時の実機で、イギリスのNEWALL社が30年代に生産したカメラはなんと、本作の撮影で実際に使用されたもの!

『烏鴉與麻雀』は国民党を風刺したコメディ作品。ワゴンを押している男性が主演のチョウ・タン(撮影:goo映画編集部)

 さらに、30分ごとに始まるリアル音声と照明がすごいんです。スタッフの声が飛び交い、「お静かに」の赤いランプが点る空間は完全に1940年代の映画スタジオ。いやほんと、よくぞここまで……。

人形は動かないが、音声と照明で1940年代の撮影スタジオがよみがえる!(撮影:goo映画編集部)

 このほかにも、中国映画の代表作をインタラクティブな機器で紹介するコーナーや映画撮影を再現したジオラマ、教育映画やアニメーション作品の紹介コーナーなど、現時点での上海映画界が詰め込まれています。その規模と“ガチの気合い”は、世界の映画博物館でもトップクラスでは? まさに、上海映画界のプライドがみなぎる上海&中国映画ワールドです。中国語がわからなくても、写真パネルや実物展示、再現ジオラマ、実際の作品などで、その気合は存分に伝わるはず。1階のカフェがスターバックスなのもうれしい限り。ただし、とても1時間で回れる広さではありませんので、ご来場には時間の余裕が必須。隅から隅まで気合しか感じない展示内容を、ぜひ堪能してみてください!

上海電影博物館 WEB
住所 上海市徐匯区漕溪北路595号 
電話 (021)6426-8666
開館時間 火曜~日曜9:00~17:00(チケット販売は16:30まで)・月曜休館
入場料 大人60元(約900円)・学生30元(約450円)※2019年7月時点

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