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【映画祭で食べよう】大阪アジアン映画祭の海外ゲストを魅了した大阪グルメ

 アジア映画に造詣が深い映画評論家・暉峻創三プログラミング・ディレクターの目利きが光る「大阪アジアン映画祭」。2019年3月8日〜17日に開催された第14回は、前回より上映本数が2本減ったにも関わらず、動員は約500人増の約9500人を記録。コンペティション部門のグランプリには、ポン・ジュノ監督らを輩出した名門・韓国国立映画アカデミー出身のイ・オクソプ監督の長編デビュー作『なまず』(2018)が輝くなど、アジア映画界の新たな時代を担う新鋭たちの活躍が目立ちました。

上/表彰式の模様(提供:大阪アジアン映画祭) 下/グランプリを受賞した韓国映画『なまず』のワンシーン

 さらに今年は、アジア映画界に多大な貢献をし、今後もさらなる活躍が期待される映画人に贈られる「オーサカ Asia スター☆アワード」に、台湾映画『先に愛した人』(2018)でアイドルから演技派俳優へと転身したロイ・チウへ。ほか、オープニング作品『嵐電』(2019年5月24日公開)の主演俳優・井浦新、『金子文子と朴烈』(2017)が好評の韓国女優チェ・ヒソが新作『アワ・ボディ』(2018)を引っさげて来阪しました。

「オーサカ Asia スター☆アワード」を受賞したロイ・チウ(撮影:中山治美)

 そりゃ、ゲストも喜んで参加しますよ。だって大阪は食いだおれの街でっせ。今年はラーメンガイドブックを持参して、食べる気満々でやって来たゲストもいたとか。というわけで数々のゲストを魅了した、大阪の味を紹介します。

フルーツ・チャン監督らも来店!アツアツのねぎ焼

 まずはメイン会場・ABCホールのある福島近辺から。大阪に来たら“粉もん”は外せない! ということで、ABCホールを含むエリア「ほたるまち」にある「ねぎ焼やまもと」へ。大阪・十三の本店は行列もできますが、ここは繁華街とも離れているので穴場でもあります。

 一応説明しますと、ねぎ焼とはねぎたっぷりのお好み焼きで、この「ねぎ焼やまもと」が元祖と言われています。オーダーすると、熟練スタッフが目の前の鉄板で、手際良く焼いてくれます。ジュージューという音と香ばしい醤油タレが店内中に充満しており食欲をそそる、そそる。そして出来上がったアツアツのねぎ焼を、ハフハフ言いながら食べると大阪に来たーッと実感します。

左/ねぎ焼きといえば「ねぎ焼やまもと」! こちらは福島ほたるまち店 右/いか・えび・帆立貝が入った海鮮デラックスねぎ(撮影:中山治美)

 この目の前で繰り広げられるライブ・パフォーマンスと味に魅了され、昨年、「オーサカ Asia スター☆アワード」を受賞した香港の監督・俳優のチャップマン・トーは2日続けてご来店。ほか、体型からして見るからに食いしん坊の『メイド・イン・ホンコン/香港製造[デジタル・リマスター版]』(1997、第13回特集企画で上映)のフルーツ・チャン監督など、多くのゲストが訪れているようです。11時30分〜22時までノンストップ営業というのも、上映の合間の中途半端な時間に食事ができるので、映画祭参加者にとっても心強い存在です。

ねぎ焼やまもと 福島ほたるまち店 WEB
住所 大阪市福島区福島1-1-51 堂島クロスウォーク
電話(06)4798-8220

大阪の遺産?名物マスターの純喫茶

 「レトロな喫茶店に行きたい」と、映画祭スタッフにお願いしたのは「オーサカ Asia スター☆アワード」第1回受賞者の台湾俳優ジョセフ・チャン。そこでスタッフがお連れしたのが、1947年創業の、知る人ぞ知る「マヅラ喫茶店」。ABCホールから徒歩15分とちょっと離れていますが、宇宙船をイメージしたキラキラした店内とミッドセンチュリーな椅子やテーブルが不思議と調和し、この空間を味わうだけでも、下手な有料観光施設より断然おもろい。昨年開催された 「生きた建築ミュージアムフェスティバル大阪」にも選ばれた、大阪の遺産とも言える純喫茶です。

ウイスキー「ジョニー・ウォーカー」でおなじみの英国紳士がお出迎え、昭和レトロなマヅラ喫茶店(撮影:中山治美)

 近隣のビジネスマンの懐にも優しい、コーヒー1杯250円というのが嬉しくて泣けて来ます。何よりジョセフをいたく感激させたのが名物マスター、劉盛森(りゅう・せいしん)さんの存在です。劉さんは1920年生まれで、台湾出身。終戦後に大阪へやってきて、最初は闇市の小さな店舗からスタートさせたそうです。商売こそ異なりますが、リアル『焼肉ドラゴン』(2018)のような方です。残念ながら筆者が訪問した時は不在でしたが、100歳近い今も店舗に立ち続けているとか。ジョセフはマヅラ喫茶店体験が強烈に印象に残ったようで、トークイベントでも嬉しそうに語っていました。

ガラス張りでキラキラした内装であるにも関わらず、なぜか落ち着く喫茶店マヅラ(撮影:中山治美)

 ちなみに、お店があるのは大阪駅前第1ビル地下。同第2、第3ビルが連なるこの一帯は、観光客を間違いなく惑わす大阪キタの地下迷宮と呼ばれています。小さな店舗が連なる雑多な感じはアジア人を惹きつけるようで、第9回で国際審査員を務めた台湾のトム・リン監督は、第3ビル地下にある手打ち讃岐うどんの店 「うどん棒」で、審査疲れを胃から癒したそうです。

マヅラ喫茶店 WEB
住所 大阪市北区梅田1-3-1 大阪駅前第一ビル地下1階
電話(06)6345-3400

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