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『るろうに剣心』『天地明察』時代劇ロケ地の定番・三井寺を散策

『柘榴坂の仇討』中井貴一と阿部寛が訪れた参道

 両脇に整然と石灯籠が並ぶ唐院伽藍四脚門参道。ここでは『柘榴坂の仇討』(2014)が撮影されました。苔むした石積みが若松節朗監督の目に止まり、井伊直弼公のお墓がある豪徳寺の設定で、ロケが行われたそうです。三井寺での撮影には、彦根藩士・志村金吾を演じた中井貴一、水戸藩士・十兵衛を演じた阿部寛らが参加したそう。

こんな神聖な場所を撮影に使わせてくれるなんて三井寺太っ腹(撮影:Avanti Press)

 石灯籠はここを治めた歴代の探題によって建てられたもの。境内には、唐院大師堂、唐院潅頂堂、そして三重塔がありますが、唐院伽藍四脚門含め、全部重要文化財に指定されています。また唐院は、神聖な智証大師の廟所であるため、三重塔の奥参道より先には一般参拝客は入ることができません。原作は浅田次郎さんの短編集「五郎治殿御始末」。桜田門外の変の敵だった二人が時を経て、一人が車夫に、もう一人がその俥の客となる巡り合わせを書いた傑作です。

ちょっぴり疲れたら三井寺名物辨慶力餅(撮影:Avanti Press)

 金堂から100メートルほど歩くだけで、ロケ地に3つも出くわすこの密度! 時代も戦国時代から幕末まで幅広く、ロケ地めぐりだけでなく、タイムトリップまでしている気分です。

『るろうに剣心』で佐藤健と吉川晃司が飛んだ橋

 締めは『るろうに剣心』(2012)。唐院に建つ三重塔脇の橋を使って、剣心(佐藤健)が刃衛(吉川晃司)から薫(武井咲)を救い出すシーンが撮影されました。橋は、三重塔とお経を安置してある一切経蔵を結ぶもの。橋の下には山へと続く道があり、橋とその道の高低差を使い、見事なアクションシーンが繰り広げられました。

右手は一切経蔵、左手は三重塔(撮影:Avanti Press)

 三重塔は、豊臣秀吉によって京都伏見城へと移築された奈良・比蘇寺の塔を、1600(慶長5)年に徳川家康が三井寺に寄進したもの。重機もない時代に、よくぞ三都をまたぐ移築を試みたものです。三重塔も一切経蔵ももちろん重要文化財です。

重機もない時代に京都・奈良・滋賀をめぐった三重塔(撮影:Avanti Press)

 『るろうに剣心』は、狩野光信の障壁画でも知られる国宝・勧学院前でも撮影されたそう。学問所として1239(延応元)年に建てられた勧学院は、前述の秀吉による破壊後、1600年に再建されたものだそうです。

勧学院門。勧学院客殿は特別拝観となるため事前申し込みが必要(撮影:Avanti Press)

 勧学院の石垣、よくみると組み方が変わっています。半分が整然と、もう半分が雑然と積まれている感じがするのです。しげしげと眺めていたら、お勤め途中のお坊さんが教えてくれました。整然とした石垣は、位の高い方を迎える建物に使う組み方で作られたものなんだそうです。再建する時に尽力したのは、関白も務めたことのある近衛前久の弟・准三宮道澄。そんなこともあって高貴な組み方で作られたのかなと思った次第。本当のところは分かりません。

整然と積まれている右のほうが古い石垣のようです(撮影:Avanti Press)

 三井寺では、『るろうに剣心』の他のシーンも撮られています。また続々と新作も撮影されているようなので、ロケ地を訪ねる旅をしたら、偶然にも撮影見学になる可能性も! たくさんある伽藍を詣でながら、どっぷり時代劇の世界に浸かってみてください。

天台宗門宗総本山園城寺 三井寺 WEB
住所 滋賀県大津市園城寺町246
電話 077-522-2238
拝観時間 8:00~17:00(年中無休)
入山料 大人600円(団体550円)、中高生300円(団体250円)、小学生200円(団体150円)

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