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【映画祭で食べよう】チーズフォンデュと伝統料理、チョコレート:チューリッヒ映画祭・スイス

 スイス最大の都市、チューリッヒといえば、アルプスを臨む避暑地としても知られていますが、ここで毎年9月末から10月にかけてチューリッヒ映画祭が開催されるのをご存知でしょうか。まだ14年目の若い映画祭ですが、ハリウッド・スターや世界的な巨匠が集まる、じつは豪華なフェスティバル。今年はジョニー・デップやヴィゴ・モーテンセン、また栄誉賞を送られたドナルド・サザーランドやジュディ・デンチなどが顔を揃えました。

チューリッヒ映画祭のメイン会場。ここではレッドカーペットならず、エコなグリーンカーペットです(写真:佐藤久理子)

映画祭の上映会場のひとつ 「Riffraff」(リフラフ)。命名は、もちろんケン・ローチ監督の映画『リフ・ラフ』(1991)から(写真:佐藤久理子)

市民と行政から愛されている映画祭

 チューリッヒの中心地でおこなわれるこの映画祭は、メイン会場である映画祭センターがチューリッヒ湖の脇にあり、一等地の眺めを享受できます。しかも街中が映画祭を応援し、協力的。映画祭と提携して映画祭参加者にバウチャーを配ってくれるレストランもあります。

映画祭期間中、街なかにはゴールデンアイと呼ばれる映画祭のトレードマークがついた旗がたくさん飾られる。市をあげて映画祭を応援している証(写真:佐藤久理子)

左上/センター内にある映画祭ブティック。マグカップやエコバッグなどデザインがなかなかお洒落 左下/映画祭と提携する寿司チェーン店 「Yoojis」(ヨージズ)ではこんな特別パックを発売。ヨージズはスイス国内に15店舗展開。チューリッヒにはほかにも日本食レストランがあり、日本料理が愛されています 右上/映画祭期間中の特製ノン・アルコ−ル・カクテル。コーヒーと青リンゴの組み合わせでしたが、甘いような苦いような微妙な味でございました 右/センターのカフェで売られているスイーツ。「DEATH BY CHOCOLATE MUFFIN(チョコレート・マフィンによる死)」って「美味しすぎて」ということですよね(写真:佐藤久理子)

 映画祭センターのある広場のすぐ裏手の小洒落たレストラン 「Tibits」(ティビッツ)もそのひとつ。豊富な野菜や前菜がセルフサービスのカウンターをそなえ、テラスでは業界関係者が商談をするビジネスの場としても使われています。

セルフサービスのサラダバーはヴェジタリアンにも重宝されている。店内のインテリアも可愛く、テラスも広々と気持ちがいい(写真:佐藤久理子)

チューリッヒといえばフォンデュ!

 もっとも、チューリッヒ名物といえばやはりスイス・チーズを使用したチーズフォンデュ。この街に来て、フォンデュを食べないで帰るなんてあり得ない。というわけで訪れたのが、1942年に創業した丘の上にあるフォンデュの名店 「DEGENRIED」(ディーゲンリード)。中心からは少々離れていますが、いかにも森の中のシャレー(山小屋)のような雰囲気も含めて、足を運ぶ甲斐あり。

 ここでは前菜代わりにハム、サラミ、チーズの盛り合わせなどをつまんでから、フォンデュへ突入。パンの種類も豊富なので、まったく飽きることがなく、気付くと鍋の底が見えているといった状態です。またプレーンなチーズフォンデュ以外に、牛や豚、鳥肉で食するフォンデュも。ほかにもシンプルでトラディショナルな料理をそろえています。

スイス名物、チーズフォンデュ。ディーゲンリードでは、フォンデュ用のパンが豊富。食べ過ぎないように要注意(写真:佐藤久理子)

 ところで、フォンデュを食べるときに注意しなければいけないことをご存知ですか。それは水や冷たいものをがぶがぶと飲まないこと。フォンデュが胃のなかで固まり、消化を妨げてしまうからです。ワインなどアルコール度の比較的高めのものを控えめに飲みながら食すのが流儀です。

ボリューミーな子牛の伝統料理

 チューリッヒでもうひとつ伝統的な料理といえば、子牛のマッシュルーム・クリーム・ソース掛けです。だいたいどこのレストランでもそなえていますが、かなりこってりとしたお味でボリュームもあるので、お腹を空かせて行くのがベスト。

チューリッヒの伝統料理のひとつ、子牛のマッシュルーム・クリーム・ソース掛け。写真はツーリスト・オフィスの紹介で行った地元の人に人気のカジュアルなビストロ 「Kantorei」(カントライ)のもの(写真:佐藤久理子)

 またこの街には世界最初のベジタリアン・レストランと言われる、1898年創業の 「HILTL」(ヒルトル)があります。こちらも感動するほどとりどりの野菜、そしてデザートが並んだセルフサービスのコーナーが。さすがにベジタリアン・レストラン発祥の地だけあり、街のさまざまなレストランやカフェでベジタリアン・プレートを見かけます。

スイーツはやっぱりチョコレート

 スイスといえばチョコレートも名産。 「Lindt」(リンツ)がもっとも有名ですが、ほかにもいくつか老舗があります。なかでも1962年から続き日本にも輸入されている 「Läderach」(レダラッハ)は、種類も豊富でスイス人に人気。ナッツやフルーツの入った板チョコから、ガナッシュやプラリネ入りのチョコのアソートメント、季節限定品と品も豊富。

「レダラッハ」の新製品「Maclair」。生菓子なのでお土産にできないのが残念(写真:佐藤久理子)

 さらに新製品としていま話題なのが、エクレアとマカロンを混ぜたようなスイーツ「Maclair」(マクレア)。板チョコの上にクリームと、マカロンの生地を載せた生菓子で、5種類のテイストを楽しめます。

観光にもオススメなスポットご紹介!

 いま話題のスポットとしてぜひオススメしたいのが、開発が進んでいるチューリッヒ・ウェストと呼ばれる北西のエリア。とくにトラムのDammweg(ダムヴェーク)駅の高架下に、ブティックやカフェが繋がるViadukt(ヴィアドゥクト)通りはオススメ。ここから南下し、スイスで二番目に高いPrime Tower(プライムタワー)に至る通りは、若者たちで週末特に賑わいます。

「IM VIADUKT」(イム・ヴィアドゥクト)はさまざまな食材店やカフェが入ったお洒落なマーケット。このあたりは、最新の洒落たブティックが並ぶ人気エリア。高架下にはアウトドアの可愛いカフェもあります(写真:佐藤久理子)

チューリッヒの街には縦横無尽にトラムが走っているので、移動はとてもスムーズ。市民の大事な足となっています(写真:佐藤久理子)

 最後に、チューリッヒに遊びに行きたいけれど、どうせなら個性的なところに泊まりたいと考えている方にご紹介したいのが、元ビールの醸造所を小洒落たスパ・ホテルにした 「B2 Boutique Hotel + Spa Zürich」(B2ブティックホテル+スパ チューリッヒ)です。

本が天井まですらりと並んだ、まるで図書館のような「B2ブティックホテル+スパ チューリッヒ」のラウンジ(Copyright by Thermalbad & Spa Zurich. Adrien Barakat Photography)

 なんと屋上に露天温泉があるほか、地下にはアイリッシュ・ローマン・スタイルのスパがあります。こちらは宿泊料とはべつに30スイスフラン(約3400円)、ビジターの場合は60スイスフラン(約6800円)がかかりますが、一日居ても飽きません。なんといっても屋上からの眺めは天国気分を味わえること請け合い。

元醸造所だったところを改装した屋上には、なんと露天風呂が。ここからの眺めはまさに天国のよう。一見の価値ありです(Copyright by Thermalbad & Spa Zurich. Adrien Barakat Photography)

 また朝食用のラウンジも個性的で、チューリッヒの名士から譲り受けたという図書の所蔵が壁にならぶ、ライブラリー・カフェになっています。ワインボトルを使ったムーディなライトとともに、こちらも一見の価値あり。温泉もラウンジも、ビジターでも恩恵に預かれるので、市内の安ホテルに泊まりつつ、こちらに遊びに来ることも可能です。

チューリッヒ映画祭 Zurich Film Festival WEB
スイス最大の都市チューリッヒで9月後半から10月中旬まで開催される国際映画祭。2005年に始まり、開催期間中は、市内で約70回の上映会やイベントが行われる。上映本数は約170本、来場者数は約10万人。コンペティション部門に応募する監督の条件は、長編3作目以内と、新人発掘に力を入れている。優勝者には映画祭のシンボルをかたどったゴールデンアイ像が贈られる。業界向けイベントも多数開催され、国際的存在感も増している。

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