『トランスフォーマー』 特集
マイケル・ベイ監督インタビュー
『アルマゲドン』や『パール・ハーバー』など、次々と大ヒット作を生み出してきたマイケル・ベイ監督。本作の監督を務めることになった経緯や、撮影についてお話を伺いました。

― なぜ、この作品を監督することになったんですか?
マイケル・ベイ監督(以下:監督):もともと、スティーブン(スピルバーグ)から電話がかかってきて、はじめは全然興味がなかった。「やりたくないな〜」って思っていた時、ハズブロ社(日本のタカラから、トランスフォーマーのアイデアを買った玩具メーカー)に行ったんだ。僕は日本のアニメの大ファンなんだけど、ハズブロで話をしている時に、壁に日本のアニメのアートワークがかかっていた。飛行機がトランスフォームして、違うものになるような絵とかね。その絵を見て、「もしかしたら、この映画はすごく面白い映画にできるんじゃないか?」と思った。その部屋で僕のエンジンがかかったんだ。この映画を監督することになったのは、名前もわからない1人の日本人アーティストのおかげだね。『トランスフォーマー2』のときには、彼にも参加してもらいたいな(笑)。
― シャイア・ラブーフを主役にキャスティングした理由は?
監督:彼はまだギャラが安いから(笑)。それも嘘じゃないけど、本当の理由は違うよ。世界中でオーディションを行って、多くの若者に会ったんだ。演技力の面でも若干19歳の彼は最高に優れていて、目立っていた。それにユーモアの持ち主で、感じのいい奴なんだ。若い頃のトム・ハンクスを彷彿とさせるね。
― CGでオプティマスたちを生き生きと描くため、一番苦労した点はどこですか?
監督:
いろんな意味で複雑だった。オプティマス・プライムだけで、1万以上のパーツがあるんだ。模型を作って、アニメーターたちが1万パーツ全部を描く。一番大変なのは「どうやって魂を吹き込むか?」ということだった。そのためアーティスト50人が、8ヶ月毎日仕事をしている状況だった。デザインチームは、ボディに光が当たったときの反射とか、全部をデジタルで処理しなくてはいけなかった。ハードな仕事だったよ。

― 9.11以降、ペンタゴンの敷地内で撮影を許された初めての映画だとお伺いしましたが?
監督:実はペンタゴンの中では撮影できなかったんだけど、外観は撮影できた。軍を正義として描くから、軍は以前から僕の映画に協力的なんだ。まず、ペンタゴンに電話して、今こういう映画を作ってるって伝えた。ロボットが宇宙から攻めてきたとき、アメリカ軍は当然、何らかの関係はするだろうっていうことから、協力を快諾してくれたんだ。軍の協力によって、リアリズムを追求できたと思う。今まで『ブラックホーク・ダウン』や『パール・ハーバー』でも協力してくれた。それ以外は、イラクで忙しくてあんまり協力してくれなかったけどね(笑)。
― シャイア・ラブーフはビルの屋上にワイヤー1本でぶら下がるアクションに挑戦したそうですが、俳優をやる気にさせる秘訣は?
監督:僕は絶対やらないようなことを俳優にやらせるのが、監督としての腕の見せどころなんだ。「リアルに見せたいんだから、お前行って来い!」って言うと渋々やってくれるんだよ(笑)。ワイヤーがついてるので危険ということはないけど、やっぱり怖いよね。でも、実際に危険なアクションをするほうが、俳優のためにもいいんだよ。だって、怖がる演技をしなくていいからね(笑)。
― 本国での大ヒットを受けて、続編の製作が決まったそうですが、あなたが再び監督するのでしょうか?
監督:
まだ「YES」とは言ってないんだけど、僕のかわいいベイビーだから、他の人には渡したくないね(笑)。今はいろいろ構想を練っているところ。充電期間も必要だから、その後じっくり考えるよ。
― 映画を撮り続けるエネルギーは、どこから生まれてくるんでしょうか?
監督:
朝鮮人参を1日3回飲んでる!というのは冗談(笑)。頭の中にあるビジュアルやイメージを映像として実現したいし、見ている観客に楽しんで観てもらいたいっていう気持ちが強いから、それがパワーになっていると思うよ。
終始、冗談をまじえてインタビューに答えてくれた監督。写真撮影時には「照明が足りないんじゃない?」といって、自ら部屋のカーテンを開けに行ってくれたり、ハリウッドの巨匠とは思えないサービス精神の持ち主でした。







