『グーグーだって猫である』小泉今日子、上野樹里、加瀬亮インタビュー

天才漫画家・大島弓子の自伝的エッセイを、『ジョゼと虎と魚たち』の犬童一心監督が映画化。漫画家・麻子の家にもらわれた子猫のグーグーと、周りの人々が織り成す心温まるエピソードを描く。『空中庭園』以来3年ぶりの映画主演作となる小泉今日子、日本映画界に欠かせない存在となった上野樹里と加瀬亮が、役作りやお互いの印象について語ってくれた。


『グーグーだって猫である』小泉今日子、上野樹里、加瀬亮インタビュー
― (小泉さんへ)天才漫画家らしさを出すために、リサーチされたことはありますか?

小泉今日子(以下:小泉):  よくエッセイ漫画の中に修羅場が出てきたりしますけど、実際どんな時間なのかがわからなかったので、撮影が始まる前に、「一度、プロの漫画家の方が仕事しているところを見せていただくことができるかしら?」と相談したら、なんと牧村さとるさんが見せてくれたんですよ。すっごい幸せでした。
 いま連載中の「リアルクロース」とかを描いていて、それも読んでいたので、すごく楽しかったです。アシスタントの人とどんな風にやってるのかとか、どんな音楽かけてるかとか、それは人それぞれなんでしょうけど。牧村さんのアトリエにも猫がいて、私も猫になった気持ちで、存在感を消して見てました。すごく楽しかったですね。
 牧村さんは、パーティのシーンにも出てくるんですけど、漫画家を探せみたいになってますね。楳図(かずお)さんとか。

― もともと大島弓子さんのファンだったそうですね。

小泉:  大島さんのことは子供の頃からすごく好きで、とてもたくさんの影響を受けた人だと思っています。だから、あえて大島さんに会おうとも思わなかったし、大島さんの役をやるんだっていう意識を無くして、ある1人の女の人が漫画家という職業を持っていて、猫と暮らしていて、っていうようなことしか考えないようにしていました。

『グーグーだって猫である』小泉今日子、上野樹里、加瀬亮インタビュー
― (上野さんへ)最初に脚本を読んだ時は、ナオミをどんな女の子だと捉えましたか?

上野樹里(以下:上野):  うーん。麻子先生に憧れて、作品がすごい好きで、でもなんでこんな感動するのかは謎で。アシスタントにつけてることがすっごい嬉しくて。明るい子ですね。
 でも、自分のことになると穴がこう空いてるっていうか、ぽかんとしちゃうような感じでした。

― (加瀬さんへ)青自は個性的で癖がある役ですが、演じていて楽しかった部分はありますか?

加瀬亮(以下:加瀬):  演じるのはすごく楽しかったですね。あの役自体よくわからないってところがあって。最初に、麻子先生に近づける人、その横にいられる人ってどんな人だろうって思ったんです。台本から色々拾っていた時に、やっぱりある種の図々しさっていうか、潔さとかがあった方がいいな、と。楽しみながらやりましたね。
 最初は(青自の役は)いらないんじゃないかなって思ってたんですけど(笑)、映画観たらやっぱりいてよかったな、と思いました。

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― (全員へ)原作はお読みになりましたか?役作りの参考にされたところがあれば教えてください。

小泉:  私は小学生の時から大島さんのファンなので、「グーグー…」ももちろん映画化ということ関係なく普通に読んでました。だから「あ、グーグーが映画になるんだぁ」ていう驚きを最初に感じましたね。大島さんが作ってきた物語って何本か映画になってるじゃないですか。犬童さんも撮ってるし。あ、でもグーグーが映画になるっていうのは新鮮とか思った印象がありますね。
 役作りっていうのに関して言うと、時代とか世の中に流されてない人という印象があったので、ある人から見ると少し髪型とかも時代遅れという感じにしました。それをお洒落でやってるんじゃなくて、ってしたくって、なんとなくパーマをかけてみたり、柔らかい雰囲気を出しました。
 衣装も吉祥寺っぽいっていうか、青山とか原宿とか渋谷にはいない感じ。各パートの方々が、色々考えてくださったんですけど…。目に見えるところじゃなくて、「あ、この人いま空想してる」という時間を感じる雰囲気をつくることが、自分の中ではテーマだったかな。

上野:  ナオミは原作には出てこないということだったので、あまり読んでいません。

『グーグーだって猫である』小泉今日子、上野樹里、加瀬亮インタビュー
― 上野さんはコミカルな部分も担当されていますね。

上野:  まぁ、可愛らしく見えるけど、本人たちは真剣にやってるんですよね。真剣なトークをしてると思いますけど。ま、お笑い担当って言えばもう、“森四中”としている時ですかね。アシスタント4人でいる時のシーンは、お笑い担当かもしれない。皆でメンチカツ食べてるとことか、高齢者体験やってるとことか。

― 加瀬さんはズボンも短いし、昭和のバンカラな匂いを感じたんですが。

加瀬:  僕は原作にない役なんで、「よし!」と思って、これは何やってもいんだなっと思って。女性っぽさを出していくと、ちょっとあそこに居づらいし、湿っぽくなっちゃうような気がしました。いつもの感じでカラっとさせたいなっていうのはどっかに自分の中であって。あと、監督から「ちょっと元気に」っていうアドバイスがあったので、そうしたんだと思います。




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