『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』 市原隼人 単独インタビュー

 人気ブログランキング第一位を総なめにした怪物ブログ小説が遂に映画化!1979年、とある平和な田舎町で、悪ガキ7人組と駐在さんが繰り広げるイタズラ大戦争が勃発。果たして両者の攻防の行方は…?悪ガキ7人組のリーダー、主人公“ママチャリ”を演じたのは、『ネガティブハッピー・チェーンソーエッヂ』など、話題作への主演が相次ぐ市原隼人。いまや日本映画界きっての人気若手俳優となった彼に、撮影エピソードや共演者の印象について話を聞いた。


市原隼人
― 撮影現場はどんな雰囲気でしたか?

市原隼人(以下:市原):  すっごい楽しかったですね。誰かが動いたらこっちが動くという感じで、相手に合わせて動きを入れたり。みんなの気持ちが前に出てました。監督やスタッフの方もすごく柔軟だったので、アドリブを入れながら、ほとんど自由に演らせてもらいました。
 ロケでは、トイレ・風呂共同のホテルにみんなで泊まり込んで、現場に行ってたんです。ご飯も一緒に食べに行ったりしました。特に、同い年の卓也(石田卓也)とは一番仲が良くなって、ずっと話してました。次の日が撮影のない日も、帰れるのに「帰らないでここに居たい」って言ってたぐらい。卓也と朝が来るまで、ずっと話していたこともありました。本当に楽しい現場でしたね。

― 駐在さん役の佐々木蔵之介さんとの共演はいかがでしたか?

市原: 佐々木さんとの共演は2回目なんです。大先輩ですね。舞台の座長もされていますし、見習うところがいっぱいあります。今回の役柄は、他の作品の佐々木さんの役とはまたちょっと違った感じだし、ユーモアもたくさんありますね。

市原隼人
― 猛暑の中、自転車を思い切りこぐシーンが沢山ありましたが…。

市原: そこは気持ちで乗り切りました。夕焼けをバックに「ワー!」って叫んで自転車をこぐシーンがすごい好きなんです。現場は40度を越えている中で、汗ダラダラになりながら撮影してました。ロケ地は、栃木の那須烏山だったんですけど、地元の人たちもみんな応援してくれました。那須烏山は、すごい良い所でしたね。

― 1979年の時代設定ですが、87年生まれの市原さんが面白いと思ったものは?

市原: 石野真子さん(ママチャリの母役)の昔のポスターが貼ってあるのが面白かったですね(笑)。電話ひとつとっても違うし、服装も違う。ママチャリたちがコスプレをするシーンがあるんですけど、そんなところも面白いですよね。みんな、「わかる、わかる!」ってなると思います。

市原隼人
― パート2があるとしたら、どんなママチャリを演じてみたいですか?

市原: パート2、絶対やりたいです!撮影が始まって半分くらいのときから、役者みんなで「パート2、やりたいよね」って盛り上がってました。タイトルは「700日戦争」だけど、この作品だと108日分ってことになってるから、あと7回できるんです(笑)。また演じることになったら、何があっても、いままで通りずっと笑っていたいですね。

― この映画を通じて伝えたいことは?

市原:  ママチャリたちの年齢の頃…青春の頃は、誰しも色々なことがあると思うんです。恋愛もそうだし、友達と変なきっかけで仲良くなったりもする。必死に下らない事をやって、自分達の考えは絶対合ってるんだって信じて、まっすぐ進んでいくんです。
 高校生や中学生の頃はまだ何も決まっていない。とりあえず友達と集まれる場所があるから集まって、他人としゃべらなくてもいいし、仲良くなることもある。でも、そのときできた友達の絆って、すごくでかいんですよね。
 舞台になっている時代は違うけど、そうしたこの年代特有の世界・雰囲気は、どんな時代の人にも共感してもらえると思うんです。上の年代の人も、いまの人にも、映画を観て会話のきっかけにしてもらえたらうれしいです。

市原隼人
― 本作で10本目の映画作品ですが、俳優の仕事を続けてきて心境の変化はありましたか?

市原:  すごく考え方が変わりました。円の中心に立って、いろんな考え方すべてに手を伸ばせる位置にいたいと思うようになりましたね。誰かに何かを言われても、「は?違うよ」と、すぐ否定するんじゃなくて、相手の考え、その先のビジョン、立場まで考えて言葉の意味をとらえるようになった。相手の言葉に敏感になりました。この言葉の裏側で、監督は何を考えてこういうことを言っているんだろうって、表情、雰囲気まで感じ取るようになりました。
 「俳優」って人偏(にんべん)に「非」と書いて、優れてるって書くんですよ。よく、わかんねえなぁって。役者って深いな、楽しいなって思ってます。現場でカメラの前に立つのは一瞬。その中でいろんなことを考え、そこにみんなで一気に集中しますよね。その緊張感がすごく好きなんですよ。その中で相手と何ができるのか、って考えてます。


 本作の見どころをたずねると、しばし悩んだ末、「全部!マンガみたいな“ぼくちゅう”の世界を、全部見てほしいですね」と、笑顔で答えてくれた市原隼人。主人公ママチャリのイメージそのままに、彼の瞳にはやんちゃな少年のような輝きが宿っていた。

ヘアメイク=中島康平
衣装協力=obelisk(03-5833-0737)、Ben Sherman/アイ・ピー・ジー・アイ(03-5459-6517)、リーバイ・ストラウス ジャパン(0120-099501)

ぼくたちと駐在さんの700日戦争 ぼくたちと駐在さんの700日戦争
 1979年、とある平和な田舎町。青春真っ只中で、主人公“ママチャリ”率いる7人が高校生活を送っていた。ところが、ある駐在さんの登場により、両者の熱き血潮を燃やす闘いが勃発した。“やったら、やり返すっ!”のイタズラ大戦争。互いに罠を仕掛け、どちらもひるむことのない攻防戦。さらに駐在さんに、町内一まぶい美人妻(麻生久美子)がいることが発覚し、より一層鼻息を荒すぼくたち。そんなある日、ぼくたちのひとり西条が、おまぬけな理由でバイク事故を起こし病院行きに。その病院には、重病に冒された愛くるしい少女ミカちゃんも入院していて…。
[ 2008年4月5日(土) 全国拡大ロードショー ]

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